『ゲット・アウト』
第90回アカデミー賞(2018)
★【脚本賞】
(C)2017 UNIVERSAL STUDIOS
監督:ジョーダン・ピール
制作:ジェイソン・ブラム、ショーン・マッキトリック、エドワード・H・ハム・Jr.、ジョーダン・ピール
制作総指揮:レイモンド・マンスフィールド、クーパー・サミュエルソン、ショーンレディック、ジャネット・ボルトゥルノ
脚本:ジョーダン・ピール
撮影:トビー・オリバー
美術:ラスティー・スミス
編集:グレゴリー・プロトキン
キャスト: ダニエル・カルーヤ、アリソン・ウィリアムズ、ブラッドリー・ウィットフォード、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ、キャサリン・キーナー、スティーブン・ルート、ベッティ・ガブリエル、マーカス・ヘンダーソン、キース・スタンフィールド
恋人がいると楽しいですよね。(唐突)
しかし付き合ってる中での流れとして、お互いの関係をもう1段階進める為のステップ【彼女の実家に行く】という行事がありますよね。
しかも彼女の実家が人種の違う家だったらどうしますか?ちゃんと受け入れられるのだろうかと、さぞかし緊張しますよね。
この映画はそうやって覚悟して臨んだ【彼女の実家に行く】の内容がどんどん悪い方向に向かっていく恐怖に耐えられなくなって帰りたくなるナイーブな男心をホラーとして巧みに描いた映画なのです。
ということで基本ネタバレなしで紹介したいと思います!
※目次の中の項目をタッチするとそこから読めます
あらすじプラス
冒頭、1人の黒人の青年が夜道、閑静な住宅地を歩いてるんだけどいかにも何か起こりそうな予感がしますなあなんて思ってたら案の定めちゃくちゃ怪しい車がゆっくりと近づいてきて、その青年は何者かに襲われ車で連れ去られてしまうとこから始まるんですよ。
いかにもって感じだねって思いました?
僕もそう思っていました、あの頃は…。
場面は変わり、主人公のクリス(ダニエル・カルーヤ)は恋人のローズ(アリソン・ウィリアムズ)の実家に挨拶に行くことになってなかなか緊張してる様子です。
しかも自分が黒人であることをローズが両親に伝えてなかったことをえらく気にしてるわけですが、もうこの辺から「不穏レベル」が1上がりましたねえ〜。
でもローズは「父と母は人種を気にするような人がじゃないわ、きっと歓迎してくれる」と緊張するクリスを安心させてあげて、車で実家へと出発します。
そしてローズが車を運転するその途中の山道で「鹿」に衝突されてしまって「不穏レベル」が2になり、その事故現場にやってきた警官が主人公を黒人というだけで執拗に身分を証明させようとして「不穏レベル」が3に上がるんですよね。
ただそこでローズが「あたいの大事な男に何を不当な扱いしてくれとんじゃ」(多分訛ってなかったと思います)的なニュアンスで警官を一喝して事なきを得るんだけど、その時のローズがめちゃくちゃカッコイイんです!
「私の男は私が守る」ってな具合で、これは主人公も惚れますね。
その後ローズの実家へ到着するんだけど、さっそく庭を黒人の使用人が掃除をしいる光景を見て「不穏レベル」が4に、笑顔で話しかけてくれるローズの両親に歓迎されながらも更には家のキッチンには黒人のメイドも、これで「不穏レベル」が5に上がりました。
しかしローズの父親は「言いたいことは分かる、白人が黒人を使う(南部の)典型的な家に見えるだろうが私はリベラルだ。もしもオバマに3期目があればきっと私は〜ベラベラ〜」という話を聞いた主人公は一応納得した様子で、「不穏レベル」も一気に3にまで下がりました。
しかしその夜、皆揃っての夕食の時にやけに黒人を過剰に持ち上げるような褒め会話に「不穏レベル」がまた4になり、やたらと格闘技を組みたがるローズの弟に「不穏レベル」が8になります。
夜中に外でタバコを一服しようとすると黒人使用人が家の周りを黙々と全力疾走しているのを見て「不穏レベル」が15になります。
そして上を見上げれば窓ガラスを見ながら1人でニンマリ笑ってる黒人メイドを目撃して「不穏レベル」が30に上がります。
家の中に戻ると「これで禁煙できるから」とローズの母親から催眠療法を受けたらその後で悪夢を見て「不穏レベル」100に、そして次の日にローズの両親達の親族や友人を招いた謎のパーティに参加した主人公の居心地の悪さに「不穏レベル」が180に、そして黒人メイドの「No,No,No,No,No,No,No...」で「不穏レベル」は300まで上がり、謎のパーティーのビンゴ大会で「不穏レベル」は1000に到達したのでした。
もうやだ、これ絶対何か起こる。
と観客の誰もが思ったそこからこの映画は大きく展開が変わっていくんです。
はたして主人公は非常に居心地の悪い彼女の実家からゲット・アウトすることができるのか?
謎のパーティとは何なのか?
とうとうレベル260にまで達した、この作品を包む「不穏レベル」の正体とは何か?
といったところを軸に物語が進んでいきます、その辺りに注目して観ると良いと思います。
主要登場人物キャスト
● ダニエル・カルーヤ
©2017 Universal Pictures
劇中では写真家の黒人青年クリス・ワシントンを演じています。
この俳優は『ジョニー・イングリッシュ気休めの報酬』や『キック・アス/ジャスティス・フォーエバー』や『ボーダー・ライン』などで脇役として出演してますね。
この作品で長編映画の主演を初めて務めます。
今時な繊細さも感じさせる風貌と確かな演技力で見事に役にハマってて、それが評価されて第90回アカデミー賞では主演男優賞にもノミネートされてましたね。
それが評価されて、その後MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)映画の『ブラックパンサー』では主人公ティ・チャラの親友の役としてキャスティングされます。
● アリソン・ウィリアムズ
©2017 Universal Pictures
劇中では大学生で、主人公(クリス)の恋人の白人女性のローズ・アーミテージを演じてます。
彼氏を引っ張っていく強い女性として好演してました。
TVドラマ『 GIRLS/ガールズ』にメインキャストとして出演してた女優さんですね。
この作品が長編映画初出演のようです。
● キャサリン・ キーナー
©2017 Universal Pictures
劇中ではローズの母親で、催眠療法を使う心理療法家のミッシー・アーミテージを演じてます。
様々な作品で存在感のある脇役として活躍していて『マルコヴィッチの穴』や『カポーティー』などが有名ですかね。
● ブラッドリー・ウィッドフォード
©2017 Universal Pictures
劇中ではローズの父親で脳神経外科医のディーン・アーミテージを演じてます。
TVドラマ『ザ・ホワイトハウス』のジョシュ・ライマン役が有名ですね。
● ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ
こちらは『アンチヴァライル』より引用 (C) 2012 Rhombus Media(Antiviral)Inc.
劇中ではローズの弟で医学生のジェレミー・アーミテージを演じてます。
17歳の時にチョイ役で出演した『ノーカントリー』で映画デビューします。
その後TVドラマや映画の脇役で活躍して2011年公開『X-MEN:ファーストジェネレーション』で一気に注目を浴びます。
個人的には、彼の出演作品に僕の好きな映画が多いことから自然と注目するようになった俳優さんです。
特に『スリー・ビルボード』は印象に残りましたね。
● リル・レル・ハウリー
©2017 Universal Pictures
劇中ではクリスの親友で、TSA(運輸保安庁)に務めている黒人青年のロッド・ウィリアムスを演じてました。
この作品の演技が評価されてこの後『TAG タグ』や『バード・ボックス』にも出演してます。
● ゲティ・ガブリエル
©2017 Universal Pictures
劇中ではローズの実家のメイドの黒人女性ジョージナを演じてました。
『パージ:大統領令』でカッコイイ姉御を演じてたのが彼女ですね。
この作品では誰もが印象に残る不気味な存在感を残してました。
まだ新人女優さんですがこれから見る機会のも増えて行くことでしょう。
● スティーヴン・ルート
”Stephen Root at a tenth anniversary event for the film Office Space.”by Matthew Wedgwood is licensed under CC BY 2.0
劇中ではローズの実家のパーティーの招待客の盲目の画商のジム・ハドソンを演じてます。
多数の映画やTVドラマに出演するベテラン俳優さんで、この作品でも出番こそ多くないですが存在感を放ってます。
「見どころ」はここだ!
気持ち悪いという恐さ
まずはここからでしょうね。
というかネタバレ無しでこの映画の面白さを紹介するのは結構大変なんですよね〜。
だからとっとと観て下さいね!と言うのが1番早いかもしれませんね。
うん、わかった今すぐ観るって?
いや、すごい素直じゃないですか!笑
それはもちろん観てくれるなら嬉しいですけど、なんか悪い気もするんでちゃんと紹介しますよ!
この映画はホラーとかスリラーなんて宣伝されてるから気構えて観ると、映画の冒頭こそ直接的に恐いシーンがあるんですけどその後は当分無いんですよ。
この作品は最初にガツンとかましておいて急におとなしくなるんですよ、それもそれで恐いんですよね。
そのなにが恐いかって言うと、直接的に何か起こってるわけじゃないのに観てる観客に「どこかがおかしい」と常に何か気持ち悪い感覚を味あわせてくるんです。
しかもそこも単に恐いだけじゃなく、ちょっと笑える感覚も混じっていたりするんでどうも変というか主人公のクリス同様に観客にも居心地の悪さを感じさせるんですね。
そういった恐さと笑いの奇妙な同居というのが、この作品の特徴じゃないですかね。
だから観てると、あの人は何か変じゃないか、変…だよね?この家は何か変じゃないか、変…だよね?と勝手に不安定な想像を膨らませてしまうのです。
「不穏レベル」の正体と監督のジョーダン・ピール
僕が勝手に「不穏レベル」と名付けて遊んでた(ごめんなさい)あの気持ち悪さとは一体なんなのでしょうか。
それは、大雑把に言ってしまえば日常の中の無自覚な差別ですね。
それこそがこの映画全体を包んでいた「何か気持ち悪いという恐さ」なんです。
そういう映画だったんだって?
そうなんです、実は人種差別に対する訴えがしっかりと込められた作品なんですよ。
どうしてホラー映画なのにこういうテーマの作品が作られたのかは、監督のジョーダン・ピールという人を知ればとても分かりやすいと思います。
”Key and Peele with their Peabody Award.”byPeabody Awards is licensed under CC BY 2.0
ちなみにこんな人です。
そんな監督は知らないって?
多分そうだと思います!
僕もこの作品で知ったぐらいですからね。
監督としても新人なので日本だと特に馴染みがないですもんね。
ニューヨークで生まれたアフリカ系アメリカ人なんですが、キャリアとしてはコメディアンとして人気が出た人なんです。
同じくコメディアン仲間のキーガン=マイケル・キーと共にコンビを組んだ「キー&ピール」という番組などがあります。
さっそくネットで「キー&ピール」の動画を見てみたんですけど、これが結構面白くてこのブログを書く手が止まるというね。笑
これとかは、お互いどっちのかぶってるキャップがより新品か張り合うといったおバカな内容で、英語が分からなくても普通に面白いと思います。
そういえばよお、日本でコントと呼ばれる笑いのスタイルをアメリカではスケッチと呼ぶんだよなあ(...お前誰だよ)
それでどういう内容のスケッチが多いかと言うと、主に自身の身の回りのストリートカルチャー(文化)や社会問題や人種問題などの違和感や可笑しさを探してネタにするということをやっているんですよね。
そういう誰しも日常で波風立てないようにして見て見ぬふりをしている本当はそこにあるはずの些細な差別感情や言動を探し出す目線、いや「拾い出す目線」を持った人なんです。
そういった場面を、普段は無関心を装い無かった事にして過ごしてしまっている自分の変わりにツッコんでくれるから面白がってみんなジョーダン・ピールの笑いを見るわけですね。
そして自身が初めて映画の監督をすることになり、昔から大好きだったホラーというジャンルで作ろうと思った時にも、さっき言った日常のさりげない差別を「拾い出す目線」を取り入れようと思ったわけです。
人を笑わせるコメディアンなのに、人を恐がらせるホラー映画が大好きというのもなんだか面白いですよね。
実はそれがこのジョーダン・ピールという監督の個性でもあるんです。
監督のインタビューなどによれば笑いと恐怖というのは真逆のように見えて実は両方の感情の出発点は同じ場所という考えを持っているようです。
分からないようでちょっと分かる気もするって?
僕もちょっと分かる気がして、コント番組とか見てても、登場人物の個性があまり行き過ぎたら笑えるけど恐い感覚とスレスレだったり。
それがあるラインを越えると日本だと引くとかドン引きするっていう表現の使われ方になるんだね。
ホラー映画に関しても小学や中学ぐらいのときなんか怖すぎるとなぜか笑ってしまってたからね。なにこの怖さ、バカじゃないの?って。笑
これなんかそものもズバリですよね。
監督によれば、そもそも人間は完璧ではなくて常にどこかで不合理だったりズレてたり不条理なものを抱えた存在で、まるで不完全な生き物です。人間とは。
その不完全さの正体は一体なんなの??という大きな好奇心が人々をコメディだったりホラーに駆り立てるのです。
そのもやもやした不完全さを笑いや恐怖としてちゃんと受け入れることで人の心が整理されて感情をコントロールする余裕が生まれるんだそうです。
あとはそういう深いところだけじゃなくて、もっと単純に映画の構造としてもコメディとホラーは共通する部分が沢山あるみたいです。
だから監督もこれまでコメディで学んできたことを今回のホラー映画に思う存分に使うことが出来たと言っていますね。
これも確かにコントの設定って冷静に考えればそれ恐いよねってのも沢山あるし、ホラー映画の話の設定も冷静に考えたらバカらしくて笑えてくるのも沢山ありますもんね。
その天秤のバランスなんですね、笑いと恐怖というのは。
アカデミー賞の脚本賞をゲット
この映画は第90回アカデミー賞の脚本賞を受賞しています。
映画において脚本はとても重要で、これが作品ほ骨組みになります。
そしてこの映画の脚本は誰が書いたのかというと、さっき言ったジョーダン・ピール監督自身が書いてるんです!
その年の脚本賞にノミネートされた他の作品を見ても、どれも脚本が良かった作品ばかりなんですよね。
特に『スリー・ビルボード』は脚本が良く出来ていてこの作品が脚本賞を獲るだろうと言われてたぐらいです。
じゃあどうしてこの作品が脚本賞を獲れたのかって?
それはもちろん脚本自体の出来が良いってのもありますよ、とにかく無駄がないですからね。
しかしそれ以上に時代に後押しされたというのが大きいと思います。
アカデミー賞というのは時代性によって追い風や逆風が吹くというところで、どの作品がどの賞を獲ると完璧には予想しきれないところが面白いんですよね。
ではさっき言った時代の後押しとは何なのかという前に、そもそもジョーダン・ピール監督がなぜ今作のような題材で映画を作ろうと思ったのかをちょこっと説明すると分かりやすいかもしれません!
2009年にアフリカ系アメリカ人として初めてバラク・オバマが第44代アメリカ合衆国に就任してからしばらく、オバマ政権が比較的安定してる時期にピール監督はこの作品を考えたようです。
その頃のアメリカの雰囲気に対してピール監督は「黒人が大統領になっただけでまるで人種差別も無くなったかのような空気」に疑問を感じていたようで、日常の中には人種差別がまだ沢山あるのに皆がそれを見て見ぬ振りをしている状況に少しでも刺激になればとこの作品を作り始めたんです。
そしてその数年後にドナルド・トランプ大統領が誕生して、アメリカのトップが差別的発言を振り撒いて国民同士の対立を半ば煽ったことでで。、ピール監督の言っていたオバマ政権の頃の「空気」を壊してしまいました。
これによって選挙でオバマ大統領の選んだことでアメリカは進歩したように見えて実はこんなに差別が溢れている現実がどんどん浮き彫りになっていったんです。
まさにピール監督が疑問を投げかけようと思って作った内容と時代性が皮肉にも重なってしまったんですね。
そういった時代性との重なりと、ピール監督の社会の先を見る確かな目というのに【脚本賞】が送られたと思ってもいいかもしれませんね。
あと、その時代性と重なりを多くの人が感じたからこそこの映画が豪華キャストも出てない低予算映画なのに全米で大ヒットした要因の1つになってるのかもしれません。
この映画、2度目が更に面白い!
こいういうネタバレ厳禁タイプの映画って、物語の展開のひねりの部分を知ってしまってるから2回目観ても面白くないんでしょ?と思う人も多いかもしれませんね。
普通みんなそんなもんでしょ、って?
分かります。でもこの映画は2度目がもっと面白くなるんですよ!
もちろん1度目の鑑賞と同じように物語の展開だけを追って観たらそれは同じ事なので退屈に感じるかもしれません。
でも1度観た人は全てを知ってるんです、最初から企みを暴いてやろうという目線で見ると全然違う楽しみ方が出来るんです。
試しにそういう目線で観て下さい。
もはや最初っから、「そうとしか見えない」から。笑
これは脚本の良さにも関係するかもしれませんが、とにかくこの映画は物語の最初から主人公が決定的な事態に陥るまでの間、さらにその先も、一見何も起こっていないように見えて実はこの映画の正体についての伏線と暗示が初めから至る所に散りばめられいるんです!
例えばとある登場人物のファーストカット(1番最初に作品画面に登場した場面)、沢山の中から「何か」を物色する人であるというのがそこですでに暗示されてます。
オープニングクレジットと一緒にクリスの部屋が映される場面では、クリスの部屋に飾られてある大きな写真の中にはすでにこの後に起こることを暗示してるような写真が混ざってます。
登場人物達の会話も2度目の鑑賞時はまた別の意味に聴こえてきてます。
些細な会話も、そうなる事を見越して色々な確認や心配をしてるようにしか聞こえませんね。
劇中で主人公が言われる「ゲットアウト!」というセリフも2度目の鑑賞時はきっと違う意味に聞こえるはずです。
ローズの実家に車で向かう途中に鹿を轢き殺してしまう場面も、主人公がそのまま息絶えてく鹿を見て亡くなった母親に関するトラウマを連想するという物語上の意味もありますが、黒人男性に対するスラングや、狩(ハント)をされる側(されてきた黒人の)立場だったり、複数の意味合いもあるようです。
劇中で重要な役割を果たす綿も、たまたま綿を作品に出した訳じゃありません、もちろんこれは黒人の多くが昔は綿花栽培で奴隷として働かされていた歴史が込められています。
この映画の中では鹿や綿がかつての酷い黒人差別という背景が暗示された道具であること、同時にこの2つの道具は主人公の抱えるトラウマの象徴であること、それを踏まえた上で2度目鑑賞した時には、終盤その使い方にカタルシス(鬱憤を解放することによる浄化)を感じるはずです!
ネタバレにならないように分かりやすいところを取り上げて言いましたが、これだけじゃありません。
まだまだ暗示や伏線だらけなんです。
きっと色々と気付くと思います。
せっかく2度楽しめる映画なんです、どうせなら味わいたいじゃないですか。
伏線を張った物語に興味があるとか、勉強したい人にもこれはちょうどいい作品だと思いますね、ムダなく伏線と暗示が埋合ってるんで。
おわりに
ここまできたら観たことない人はとりあえず観てみようかと、1度観た人もまた観てみようと思ったわじゃないでしょうか。
まあ、考えとくって?
最初の素直さはどこ行ったんですか!笑
それでもいいんです、考えて、なんだか気になって観てくれればそれで嬉しいですね。
あとジョーダン・ピールという監督さんも覚えておくと今後その名を見る機会も多くなるかもしれませんよ!
と、まあなんか分かったような事を色々と言ってきましたが、僕がこの作品から受け取ったメッセージなんて「彼女よりも友達を大事にすべし!」でしたからね。
観る目が無いって!?
すみませんでしたー!